家族にとって生前の記憶を呼び起こしてくれる遺影。「今年祖父が亡くなり、よりお客様の立場で喜ばれる加工をすることの大切さを実感しました」と優しく語る沖田さんから、その丁寧な仕事ぶりがうかがえる。仕事のモットーは“その人らしさ”。「背景の色一つ、肌の色一つでその人の印象は異なってしまいます。多くの写真を加工しますが、原版をじっくり観察し、色味を決めていきます。」影のつけかた、髪の毛のつけ方では在学中のデッサンのスキルが活かされている。しかし、時には迷うこともあるそうで、そんな時はチームの先輩に相談し、輪郭や体格の見方など写真を見る力を身につけてきた。人を想い、人に支えられ、家族の「こころをのこす仕事」にやりがいを感じながら、技術を磨いている。