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築百年、宮島の古民家をセレクトショップにする試み「itsumono」に行ってきました

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広がる大自然弥山の麓、日常から離島宮島へ。賑わう商店街を横目に一歩「町屋通り」に入ると、鰻の寝床状築100年の古民家が点在します。
明治に造られた厳妹屋(いつもや)の土間で週末行われたPOPUPストア「itsumono」。いつもは古民家一棟貸しの宿として営業されていらっしゃいますが、今回新しい取り組みとして、伝統を「新しく、残す」というテーマでセレクトした商品を販売するPOPUPストアを期間限定で実験的にオープンされたとのこと。5月8日~5月19日まで開催され、最後の二日間は、参加デザイナーが在廊し、カフェやワークショップなども行われていました。穴吹の講師陣も多数出展されているので広報部からもイベントの様子をご報告させていただきます。これからプロダクトデザイナーやショップ経営を目指す学生さんがみても参考になるイベントだったと思います。
店内の様子。昔ながらの歴史を感じる古い柱や壁に、今の感覚を持ってデザインされたプロダクトが不思議とマッチしていますね。販売している商品というか、実際に昔からこの場所で使われていた物のように馴染んでいます。今回、厳妹屋さんと共にイベント自体をプロデュースされているのが、穴吹の特別講師として授業をしていただいたこともある、INTUS.の柳谷さん。自作のロゴで看板を作られていたり、商品説明のポップにも統一感があるのはさすがデザイナーさんです。
プロダクトの講師、込山先生の木聞器(KiKiKi)もありますね。木を削って、香りを楽しむ商品、この日もたくさんのお客さんを癒していましたよ。オススメはクスノキの香りだそう。確かに、削るともうそこは森の中~的ないい香りが漂います!柳谷さん作の、木とアクリルを組み合わせた、文字が浮いているように見える看板も、目を引いていました。
看板の後ろには竹原の作家さんの竹籠が吊り下げディスプレイされています。展示台に置くだけではない空間演出の仕方、参考になります。
左側はプロダクトの講師、藤本先生のプロダクト「MIYAJIMA PADDLE」。しゃもじとバターナイフを一体化した、これまでに見たことないしゃもじですね。こちら、宮島という場所だけに、今回一番人気の商品だったそうです!商品の製造をされているのが宮島の倉本杓子さんだそうで、この日も作り手さん御自身が家族と遊びに来られていたようです。デザイナーと作り手が交差する、素敵なイベントですね。右側の写真にぼんやり写り込んでいるのは藤本先生と、建築の島谷先生。イベントの店頭に立ちつつ、話に花が咲いているようですね。
島谷先生がデザインされた花器になるワイングラス「mizukiri」や宮島ろくろの照明「NUTTS」も古民家でもとても馴染んています。
外国人観光客によく質問されていた商品が、込山先生がデザインされた備後絣のストール「weather」。先染めで織られたモンペ素材に撥水加工をかけて、全天候型で便利に羽織れるストールだそうです。ブルーの色がキレイに映えますね!
厳妹屋さんの店内から外を見渡した景色。なんとも落ち着く空間です。
なんと偶然にも、穴吹の卒業生も遊びに来てくれていました!

宮島の裏通りなので、そこまで人通りは多くない場所ですが、それでもたくさんの方が訪れていました。
家族連れ、女子旅、外国人観光客、今回の商品に携わっている作り手さん、地元の方も多く来られていたようです。
二日間限定のSukima.Cafe(柳谷さんの取り組み)でアイスコーヒーと共に、吉野商店さんのアレンジ食材のベーグルを、土間や中庭でくつろいでいただきながら、コンセプトに沿ってデザインされたプロダクトを愛でる。宮島にこんな場所があったらいいなと思えるPOPUPストアでした。
(自分のおみやげとして、宮島に現存する数少ない畑で育った中岡農園さんのスナップえんどうと梅干しを買って帰りました。)


広島のプロダクトメーカー兼デザイナーのお仲間が、店づくりをし、販売をされたという今回のイベント。古民家の箪笥を什器に、宮島ならではの杓文字やろくろの工芸を生かした新商品、竹細工、カスリの撥水ストール、無垢の木の削る感覚や香りとを楽しめるフレグランス、節句のモビール、花器になるワイングラス、掛軸を利用した額など、日常のモノを考え直してみた秀逸なプロダクトが盛りだくさんで、デザイナーと職人のコラボレーションのパワーを感じることができました。

穴吹には、空間演出や設計が学べるインテリアや設計の学科、プロダクトデザインのできる商品企画科、イベント自体のイメージや雰囲気を作って広報できるグラフィックデザイン科、ショップ経営が学べる学科などがありますが、そのすべてが連動してコラボレーションすることで、このようなイベントが開催できそうだなと目から鱗でした。
そして、宮島で古民家維持のため宿を開いて10年、厳妹屋のオーナー菊地さんです。この「itsumono」はデザイナーと職人、宮島と宮島口、現代と昔を繋ぎたい思いから生まれたイベントとお聞きしました。今回のイベント「itsumono」の次回開催は未定とのことですが、今回お話を伺ってみて、ますます参加デザイナーさんや厳妹屋さんの今後の展開が楽しみになりました!

写真提供:INTUS.

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