映像クリエイターになるには?仕事内容、必要スキルを解説
ネット動画クリエイター
私たちは、日常の中で無意識に多くの映像を目にします。パソコンやスマートフォンの普及に伴い、動画共有サービスで配信されるプロモーションビデオや、SNSで配信される動画広告など、映像が活用されるシーンはますます増加しています。誰もが自由に膨大な数の映像にアクセスできる今、人々の心を掴む作品を制作するために必要なことは何か。映像ディレクターにはどんなスキルが必要で、具体的にどんな仕事をしているのか、どんな勉強をしたら映像ディレクターになれるのかを紹介します。
映像クリエイターとは
一口に映像クリエイターと言っても、実際何をする人なのか?映像制作に関する仕事はどのようなものがあるのか、詳しく見てみましょう。
映像クリエイターは映像に関するプロフェッショナルです。そのため、撮影技術や映像編集、CG技術に関する高いレベルの知識が求められます。
映像クリエイターのお仕事
映像の制作には、いくつかの工程を踏む必要があります。ここでは、映像クリエイターの仕事内容について解説します。
映像コンテンツの企画は、主にプロデューサーやディレクターの仕事です。まずクライアントから依頼を受けたら、制作のスケジュールや予算・人員の管理、コンセプトの設定などを行います。次に映像の準備段階として、絵コンテやシナリオを制作します。また、テレビ番組など規模の大きいコンテンツにはスポンサーがつくため、そうした外部との交渉も業務の一環です。
企画ができたら、映像に用いる画像や動画などの素材を集めます。写真・動画の撮影はカメラマン、撮影スタジオのセットは美術・照明・音声などの専門スタッフの仕事です。イラストによるミュージックビデオを作る場合は、イラストレーターやアニメーター、CGクリエイターに依頼をします。
素材を編集・加工して映像に仕上げるのが、編集オペレーターです。集めた素材をトリミングして繋げたり、テロップやエフェクトなどの加工をしたりして、視聴者に届く映像の形にしていきます。映像に音声素材を合わせるのも大切な仕事で、こちらの職種はMAミキサーと呼ばれます。
映像クリエイターは、クリエイティブな要素が非常に強いため、決められた時間内で日によって変動的に働くことも多い職業です。
アイデアが浮かぶまで、あるいはイメージを形にできるまで仕事を続けることもありますし、各案件の制作スケジュールによっても、その日の動き方が変わってきます。
ルーティンワークのようなものはあまりない仕事といえるでしょう。
ここでは、映像制作会社で働く映像クリエイターのある1日を紹介します。
①精神力
映像コンテンツを制作する際は、厳密な納期に合わせて膨大な作業をこなさなければなりません。そのため集中して作業に取り組みクオリティの高い作品を生み出す精神力や、体力が必要不可欠です。
②コミュニケーション能力
映像コンテンツは一人で作り上げられるものではありません。カメラマンやディレクターなどと意思疎通を図るだけでなく、クライアントの要望に適切にこたえるためのコミュニケーション能力が求められます。
③発想力
人々を感動させる映像は豊かなアイディアによって生み出されます。トレンドの映像技法やCG技術、音楽などを積極的に取り入れて、アイディアや発想力を磨き上げる必要があります。
映像クリエイターになる方法
映像クリエイターになるには独学かスクールに行くか、大きく分けて2パターン。メリット、デメリット含めて自分に合った方法を見つけよう。
現状、映像クリエイターは需要が拡大しているため、実務未経験でも参入しやすいです。
しかし、最低限の映像知識やツール操作スキルは事前に勉強しておくべきでしょう。映像クリエイターは担当する工程によって習得すべき知識・スキルが異なります。カメラマンなら撮影技術や照明・構図の知識、MAミキサーなら音声の録音・加工・編集技術などが必要です。まずは自分の目指すポジションを明確にし、プランを立てましょう。
今の時代、オンラインスクールなど自宅にいながら学ぶことができるスクールが充実しています。オンライン上で検索すると、沢山の映像クリエイターに関する講座があるので、自分の好みや目的に合ったスクールを受講するのも映像クリエイターになる手段の一つです。自宅で気軽に受講できるので、学校に行きながらでも働きながらでも、自分の自由な時間に学べるのはいいところ。期間も内容もスクールによって様々ですが、2~3か月の短期集中型で映像クリエイターを目指せる講座もあります。基本一人の学びではありますが、スクールの講師によるサポートも受けられるので、独学よりは繋がりができやすい環境です。
効率的に学ぶためには、映像制作の学科がある専門学校・大学に通うのがおすすめです。学校では、映像に関する知識やルール、制作手法、ツールの操作方法など、あらゆるものを体系的に習得することができます。制作手法については実践で学ぶのが一番なので、実際にショートムービーを作るなどして経験を積んでいきましょう。映像コンテストに応募したりYouTubeに動画を公開したりして、自らのスキルを試すという道もあります。
また、映像制作のアルバイトに応募して、早いうちから現場に慣れておくのもよいでしょう。映像制作ツールは無料のものもありますが、本格的にやるなら「After Effects」と「Premiere Pro」を使えるようにしておきましょう。
メディアには多くの映像コンテンツが転がっていますので、日頃から積極的に視聴し、魅力的なアイディアやトレンドを吸収するようにしましょう。インプットを増やすことで、自ずと発想力が磨かれていきます。また、3DCGやAR・VR、プロジェクションマッピングなど、最新技術を活かした映像を作るのもよいでしょう。現状に満足するのではなく、日々向上心を持って制作に取り組むことが大切です。
映像クリエイターは映像に関するプロフェッショナルです。そのため、撮影技術や映像編集、CG技術に関する高いレベルの知識が求められます。最新機材を駆使する必要があるため、専門学校や美術系の大学で映像に関する知識や技術を身につけて、映像制作会社やテレビ局などに就職します。映像コンテストを受賞したことから著名な映像クリエイターになった人も多く、このようなコンテストに積極的にチャレンジする姿勢も求められます。就職後はADなどの経験を積んで修行することが一般的です。実力が認められれば映像ディレクターにキャリアアップしたり、フリーランスの映像クリエイターとして独立したりすることも夢ではありません。
映像クリエイターに必要なスキル
映像クリエイターになるのに学歴や資格はとくに必要ありませんが、撮影や映像編集に使用する最新機材の使い方やテクニック、 CG技術などのスキルが必要になってきます。
映像の編集やCGの制作を行うには、映像制作ソフトの操作スキルが必要です。編集作業では、Adobe社の「Premiere Pro」と「After Effects」がよく用いられています。CG素材を制作する際は、「Photoshop」や「Illustrator」のほか、「Maya」や「3dsmax」などの3DCG制作ソフトが有用です。
映像クリエイターには、チームワークとコミュニケーション能力が必要です。テレビ番組などの大規模プロジェクトでは、多くのスタッフが協力して素材を収録し、編集・加工を行います。自分が担当する業務以外の部分にも理解を深め、互いにコミュニケーションを取りながら作業を進めることが大切です。プロデューサーやディレクターの場合は、スタッフを統括しつつ制作進行を管理するマネジメントスキルも求められます。
素材の撮影・録音を行うスタッフは、撮影に関わるスキルを身につける必要があります。例えばカメラマンの場合は、構図や照明の位置を考える美的センスが重要です。担当する業務によって必要なスキルが異なるため、まずはどのポジションを目指すべきか考えましょう。
動画・映像クリエイターは、クライアントの要望・イメージを把握し、希望通りの映像を制作できるスキルが必要です。
スキルを身につけるためには、専門学校で学ぶ、書籍・セミナー・webなどを利用し独自に学ぶなどの方法があります。
以下、制作系・技術系にわけて、重要なスキルを解説します。
制作系動画・映像クリエイターは、画像の制作全般にわたる仕事です。
画像制作のプロデューサーやディレクターには、以下のようなスキルが必要になります。
●プロデューサー
映像制作の指揮官としての役割を果たします。そのためには、企画力、マネジメント力、リーダーシップ、コミュニケーションスキル、スケジュール管理能力、予算管理能力などの多くのスキルが必要です。
●ディレクター
実際に映像の制作と演出を行うため、制作に必要な知識や経験が必要です。また、いろいろと指示をだすため、コミュニケーションスキル、リーダーシップなども求められます。
技術系動画・映像クリエイターには、編集オペレーター、CGクリエイター、カメラマンなどが含まれます。
それぞれの職種ごとに、以下のようなスキルが必要になります。
●編集オペレーター
Adobe Premiere、After Effectsなどの編集ソフトの操作ができる。
●CGクリエイター
Maya、3dsMaxなどのGC作成ツールを操作できる。
●カメラマン
写真撮影・編集のスキルが高く、照明・構図・レイアウトなどの必要な知識を備える。
技術系では、より専門的で高度なスキルを習得しておいたほうが就職に有利です。
映像クリエイターになるために必須の国家資格はありません。しかし、就活の際のアピールや、自身の知識を付けるためにとっておいた方がよいものはあります。
また、フリーランスとして活動する場合や派遣会社に登録する場合、これまでの実績はもちろん、スキルの証明などを求められるケースがあります。
資格を取得すると、自身のスキルを公に証明することができるほか、クライアントからの信頼を強固なものにでき、他のクリエイターとの差別化を図ることにもつながります。
映像クリエイターに向いている人
映像クリエイターには、受け身姿勢ではなく自ら学んで行動できる人、他人のスキルをコピーできる人が向いています。映像制作に必要なスキルには、誰もが使いこなしている普遍的なスキルから、その人独自のスキルまで幅広いものがあります。他人の作品を見て、表現技術など良いところを積極的に吸収することが良い作品に繋がります。
また、体力が必要なケースも多々あります。
昨今では、働く環境も改善しつつありますが、テレビの現場では撮影が深夜に及ぶことも珍しくありません。編集や加工の仕事であっても、締め切り間際は納期に追われることもあります。それらの状況を乗り越えられる体力がある人は、映像クリエイターに向いています。
さらに、映像制作はクリエイティブな仕事です。「この内容を発信したい」という意思を持つことで、作品にその意思が反映されます。映像を見る側にとっても、製作者の意図が伝わる作品は共感を持てます。作品に熱意を込められるほど制作意欲が高い人は、映像制作に向いているでしょう。
映像クリエイターとしての技術を身に着けたら、次に考えるのが就職先です。映像業界の仕事は多岐にわたります。テレビ、映画、ドラマ、CM、Web広告、PR動画、MV(ミュージックビデオ)、PV(プロモーションビデオ)、イベント映像、アニメ、ゲームといったさまざまなジャンルで映像関連作品が求められています。なかでも最近は、スマートフォンやSNSに向けたWeb広告やPR動画制作のニーズが非常に高まっています。
そのような映像業界の具体的な仕事の流れは、手掛ける作品によって多少異なるものの、基本的には映像コンテンツの企画立案から撮影・編集までの一連作業になります。
学校では、映像編集の際に使用する機材の種類や使い方、コンピューターグラフィックス(CG)の技術を身につけることができます。動画・映像クリエイターは、編集テクニックも重視されるので、就職後に活躍するために専門技術を身に着けることは大切です。
映像制作の仕事の平均年収は約450万円。日本の平均年収と比較すると高い傾向にあります。
月給で換算すると38万円、初任給は22万円程度が相場のようで、派遣社員やアルバイト・パートでは平均時給がそれぞれ1,638円、1,047円となっています。
正社員の給料分布を見てみるとボリュームが多いのは363〜423万円の水準で、平均年収の450万円はこのゾーンよりも高い水準に位置しています。
全体の給与幅としては302〜786万円と比較的広いため、勤務先や経験・求められるスキルによっても大きな差があると見受けられます。
映像業界は資格や学歴がなくても働くことができるぶん、とにかく徹底した実力主義の業界として知られています。
穴吹デザイン専門学校で学べる学科
穴吹デザイン専門学校で映像クリエイターを目指すなら、ネット動画クリエイター学科です。沢山の仲間たちと共に、切磋琢磨しながら目標に向かって学べるカリキュラムが用意されています。現在の映像制作の主流の映像・動画の企画・撮影・編集まで一貫して行うワンストップ・ソリューションに対応した授業が用意されています。
また現場で使用している最新の機材が導入されており、卒業後も機材の取り扱いなどで困ることなく働くことができます。
オンライン会議が増えてきた昨今、他地区との合同授業でオンラインでのコミュニケーションを学ぶこともできる最先端の学科です。
またグラフィックデザイン学科にも専攻のひとつに「フォト・ムービー専攻」があります。デザイン全般に興味のある人は、あわせて検討してみてください。