先日、建築学科・インテリアデザイン学科の学生が、海沿いにある新築の注文住宅の見学にうかがいました。
こちらは、当学科の非常勤講師であり株式会社ティカ.ティカ代表の小田 綾子先生が照明デザインを手がけた物件です。
また、本建物の設計は有限会社山上聖司建築設計室さまによるもので、担当建築士の打越さま、及び施工を担当されました西部建設株式会社の日尻さまに建物のご説明をしていただきました。
新築マンションや、ハウスメーカーや工務店などで売られている規格住宅とは異なる注文住宅の魅力に、学生たちも細部にまで真剣に目を向けていました。
まずは、玄関すぐの階段を下りて地下にあるガレージへ。
この住宅が建てられた土地は高台に位置しており、正面玄関の反対側は1段低い土地となっています。そのため、石垣が築かれている部分を地下スペースとして活用し、そこにガレージが作られました。
石垣部分を地下スペースとして活用している設計、正面とはまた違う顔を見せる外観について、学生たちは興味津々で打越さまや日尻さまへ質問をしていました。
続いて物件内部の見学へ。
玄関を開けると吹き抜けにはモダンなペンダントライトが。また、随所にある間接照明が空間の雰囲気を一層引き立てます。
一般的なものよりやや大きく開放感のある玄関扉は、クライアントの意向をもとに素材にもこだわったそう。
階段を上って2階へ移動します。足元をあたたかな光が照らしてくれます。
まずはご主人の寝室へ。
やや低めに設置されている窓は、座った時の見晴らしを想定して計算されたもの。室内では立っている時間より座っている時間の方が長いため、リラックスして過ごしてもらえるよう過ごす人の気持ちに寄り添った工夫がうかがえます。
また、室内を囲むシンプルで洗練されたライン上の照明が空間に落ち着きと心地よさを与えています。「太すぎると野暮ったくなるため、細いラインにすることでより上品さを演出しています。」と、小田先生がご説明してくださいました。
引き戸を開けてリビングルームへ。
リビングに入ってまず目に飛び込んでくるのは、大きな窓の向こうに広がる瀬戸内海。壁全体の窓が開放感を与え、海沿いの高台という立地を存分に生かした空間となっています。
これには学生たちも大はしゃぎ。毎日こんな眺めとともに暮らせたら、日々の疲れも吹き飛びそうですね。
窓の向こうのバルコニーは段差がなく、アウトドアリビングが続きます。ガーデンシンクやテーブルが設置されており、お客様を招いてパーティーを楽しむことができます。
実は、クライアントであるご家族のご主人は大のハワイ好きだそう。リゾート感の漂うハワイアンインテリアが髄所に散りばめられていました。住む人のライフスタイルや価値観を反映させた唯一無二の空間に、建築に携わる方々がクライアントの要望を形にし、細部までデザインを練り上げていく過程を実感しました。
その後も各部屋を見学させていただきました。
注文住宅は建築素材や照明、間取りに至るまで自由な選択肢があり、それらをクライアントとともに作り上げていく必要があります。実際の事例に触れることで、学生たちにとっては非常に刺激的で学びの多い体験となり、今後の作品づくりにおいて新たな視点やアイデアを得ることができたと思います。
最後は、多趣味なご主人の要望を形にした1階ガレージへ。
スタイリッシュな照明が、趣味を一層楽しませてくれそうです。
注文住宅の見学を通じて、学生たちにとって学びへの意欲がさらに高まり、今後の成長に繋がったと思います。
小田先生、打越さま、日尻さま、この度は貴重な機会をいただきまして誠にありがとうございました。
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