小黒三郎賞・創作玩具公募展2025
審査員賞(多胡 歩未賞)
木遊びの提案がしたいと思い作制しました。
コンセプトは“ながく遊ぶ 親子で遊ぶ”です。
まず、”ながく遊ぶ”についてです。出産祝いでもらっても乳幼児期に遊ぶ機会が少ないという声の多い積み木を、0歳では転がしたり、掴んだり、口に入れたりして、1〜3歳では積んだり、紐を通して繋げたり、ながく遊べるよう工夫しました。
次に”親子で遊ぶ”とは、子供にテレビやスマホ、タブレットなどを見せる子育てが増えていると感じたので、親子で協力して楽しめるようなおもちゃを制作しました。難易度を高くすることで親子で話し合い、協力しながら完成させる積み木にしました。
作品名に込めた思いは球体の意味の“球”と思考力を育てる意味の“Q”からつけました。
積み木としてはあまりない球体で、それぞれに窪みと穴が空いているのが特徴です。また木製の球体ならではのあたたかみがあり、愛嬌があります。さらに、安全面に配慮してオスモカラーのクリアを塗っています。
遊び方の提案としてはつむ、とおす、ころがす、にぎるなどです。積み上げていくのは大人でも集中力が必要なのでどんな年齢の方でも楽しめます。球体を生かしてボールのように転がすと、窪みがあるので不規則に転がり、面白いです。穴に紐を通すことで指先のトレーニングにもなります。積み木同士がぶつかり合う音も聴覚を刺激します。