担当講師コメント:
西坂さんの作品は、アイデアの段階(授業中のプレゼン)から面白いなと思っていました。
ただ、最初のデザイン画の段階の完成度では、少し魅力が伝わっていないなと言う感想でした。
アイデアを直接プレゼンできる対面と、1枚のシートを提出して審査してもらう段階で
伝わる深度が違うことは実際の仕事の現場でもよくあることです。
仕事の場合は直接説明することもできるのですが、
今回のようなコンペでは、やはり提出物が全てとして進行していきます。
だから、提出できるシートには、思いの丈を思いっきりぶつける(しかもわかりやすく)必要があります。
他の人の作品にも日本パッケージデザイン学生賞2023へエントリーしたデザイン画で、
その作品の魅力が十分伝わらなかった作品もあるのでは?と思います。
少し話がそれましたが、作品に注目してみると、
コンタクトレンズ→目 という、ある意味ストレートなアイデアを
ピローボックスという、これも定番の箱(パッケージ)の形態を目の形に見立てています。
リアルな目のイラストが少しグロテスクで目を引きますが、まつ毛の表現も含めて、
全く新しい発明でないが、形になると“この手があった”と人に思わせる力のある作品だと思います。
まさに“枯れた技術の水平思考”を体現したデザインです。
ペールオレンジを使ったヌードカラーの個包装や、箱裏面の文字の組み方もスマートで
医療品(コンタクトレンズ)らしさもあります。
関浦
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