2023年11月20日
本校卒業生の永戸 修司さんが、2023年度グッドデザイン賞を受賞されました。
グッドデザイン賞は、1957年の開始以来、約60年にわたり「よいデザイン」を顕彰し続けています。そのような長く親しまれ、栄誉ある賞に選ばれたこと、誠におめでとうございます!
島根県浜田市の郷土魚である馬頭鯛(まとうだい)からつくったうま味だしを「うまがお」と銘打って、リブランディングを行ったプロジェクト。元々は、地元で「バトウの万能だし(バトウ=馬頭鯛の地元名)」という商品名で販売していましたが、県外の方には何か分からないという課題に直面しました。そこで、認知の低い馬頭鯛を使用した商品の魅力を最大限アピールするべくデザイン開発が行われました。
デザインのポイント
1,「うまがお」というネーミング
キャッチーで、売り場やブランド体験時の興味喚起が高い
2.うまがお イラスト
「うまがお」は既視感のあるほっこり懐かしい味。それを直感的に感じさせている。
3.世界観を表現したコンセプトブック
「ほっこり懐かしい」うまがおの魅力を親子の再会の物語を通して表現
背景
天然馬頭鯛(マトウダイ)は浜田で年間100tも水揚げされ、地元では昔から愛されている魚。頭が大きく、魚体の可食部は30%ほどしかなく残りの約70%は廃棄されるか肥料の原材料として活用されていた。吉寅商店では「馬頭鯛のアラ」に目をつけ、「食品ロスを減らし」「地域の新たな地産品」となることを目指した。商品開発では、天然馬頭鯛のアラを酵素分解することでタウリンを含むアミノ酸含有量が10倍以上に増加。そこに、イノシン酸を含む宗田鰹を合わせ更にうま味を凝縮することでうまみ成分が10倍以上になった魚由来のお出汁が完成。どんなお料理にも使いやすいうま味だしとして商品化。このようにして、うま味がぎゅっと凝縮されたうま味だし『うまがお』は自然の恵みを慈しむ「もったいない精神」から誕生した。
経緯とその成果
リブランディング前の「バトウの万能だし」は、「子供から大人まで安心できる美味しさ」「昔懐かしいほっこり感」「馬頭鯛という珍しい魚のお出汁」というのが特徴。それをもっと、伝わりやすく・分かりやすく・使いやすく・愛していただけるよう、商品規格とネーミングを一新した。
新ブランドうまがお ネーミングとロゴ
1.魚を使用したブランド
一目見ただけで魚と認識できる造形を開発
2.美味しそうな表情が伝わること
うまがおという言葉と口角を上げた表情をロゴで表現
3.ブランドの個性を伝える
独特の愛らしさを感じる表現。原料の馬頭鯛を現した魚が、うまがお=美味しい顔の表情をしている様を表現。
イラスト
1.地元で愛されている
うまがおという言葉と子供から大人まで様々な表情をイラストで表現
2.ほっこり、うまい
特徴である「ほっこり感」が伝わるよう優しいタッチで表現
3.うまい顔×馬顔魚
馬顔をした魚とうまい顔を言葉とイラストで表現
やりたいことを
みつけよう!